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市民講座

平成23年度 市民講座「どうすれば安心・安全な社会を築くことができるのか」 概要

「どうすれば安心・安全な社会を築くことができるのか」

 主催 東京都市大学環境情報学部
 後援 横浜市政策局・神奈川新聞社・横浜市温暖化対策統括本部


 ここのところ「豊かな日本社会」が土台ごと揺らぎ、暮らしの安心、安全が失われています。2011年、日本は東日本大震災に見舞われ、続いて世界中を震撼させる原発震災が起きました。警鐘を鳴らしていた市民団体や学者がいました。ところが彼らの意見は原発関連の説明会や裁判で「根拠のない感情的な反応」としてことごとく退けられてきました。現代生活はテクノロジー依存度が高く、そのテクノロジーのほとんどが一般人にとっては一種のブラックボックスです。専門家を信じるしかありません。それがこのありさまでは今後私たちは何を信じればよいのでしょうか。
同じ信頼の喪失が暮らしを支える経済にも起きています。国民の圧倒的支持を集めた小泉政権が自信たっぷりに「小さな政府」、規制緩和を掲げ構造改革を断行したのはつい数年前のことです。バブル崩壊以降の日本経済の立て直しを図ったのですが、まもなく世界金融危機が起きて、小泉改革を支えた新自由主義は断罪されることになりました。自由市場がなんでも問題を解決してくれるのではなかったのでしょうか。日本経済は相変わらず低迷したままだし、財政出動や税収減で政府は巨額の財政赤字を抱え、人々の暮らしは賃金下落、失業者や非正規雇用の増加などでかえって苦しくなりました。
科学技術、経済、政治――「豊かな日本社会」を支えてきたものがいま信頼を失っています。これから暮らしの安心・安全はどうすれば守れるのでしょうか。どんな科学技術、どんな経済、どんな政治ならよいのでしょうか。本講座では、これまでの体制を当然視することなく、原点に戻って、こうした問題について市民の目線で考えていくことにします。

 

※市民、NGO、大学生、行政官、企業人などを対象とした講座です。



講座日程

I.科学技術と暮らしの安心・安全
  • 1回目:11月5日(土)
     開講+講義01:温暖化地獄(4°C世界)回避のためのグリーンエコノミー
     +講義02:チェルノブイリとフクシマ――放射能汚染が未来の世代に及ぼす影響
  • 2回目:11月12日(土)
     講義03:科学技術の信頼回復は可能か+講義04:リスクを伝える――安全・安心の心理学
  • 3回目:11月19日(土)
     講義05:原発震災と科学者

II.経済社会と暮らしの安心・安全
      +講義06:「自然・市場・理性」の三つの普遍主義を乗り越えて


  • 4回目:11月26日(土)
     講義07:自由競争と安心・安全の両立策+講義08:プロボノ――新しい社会貢献・新しい働き方

III.暮らしの安心・安全は地域から
  • 5回目:12月3日(土)
     講義09:環境革命の時代 +講義10:サスティナブル・コミュニティとマネージメント
  • 6回目:12月10日(土)
     講義11:安心・安全な社会の実現に向けたiタウン構想 ――都筑区を例とした「つづきiタウン構想」
     +講義12:iタウン構想におけるノンストップ情報ネットワークの構築
     +講義13:iタウン構想におけるノンストップ情報ネットワークの活用例

※講義の日程と内容は変更の可能性があります。


開催場所

申し込み方法

下記問い合わせ先へ、申し込み用紙にご記入の上、本ページをファックスで送信するか、事項を明記してメールでお送り下さい。お電話でもお申し込み頂けます。
申込用紙を入手される方はこちらをクリックしてください→申込用紙


受講料:全講座一括3,000円(資料代含む)

  5回以上出席の方には修了証を発行します。個別の回のみの参加もできます(1回500円)。


全講座一括申込み締め切り日:10月28日(金)

  個別の回のみ参加の場合の申し込み締め切りは希望受講日の前日までとします。


お問い合わせ先
  • 東京都市大学環境情報学部 市民講座係
    担当:山口、谷萩
  • キャンパス所在地:〒224-8551 横浜市都筑区牛久保西 3-3-1(横浜市営地下鉄中川駅徒歩5分)
  • TEL:045-910-0104(横浜キャンパス代表)
    TEL:045-910-2515(市民講座係):山口・谷萩
    FAX:045-910-2602(市民講座係):山口・谷萩
  • E-mail:kk@tcu.ac.jp

  • 受講料:全講座一括3,000円(資料代含む)

      5回以上出席の方には修了証を発行します。個別の回のみの参加もできます(1回500円)。


    詳細パンフレットはこちら

講座日程詳細

I.科学技術と暮らしの安心・安全
第1回  11月5日(土) 13:00〜16:00
1.温暖化地獄(4°C世界)回避のためのグリーンエコノミー

山本 良一
(東京都市大学教授、東京大学名誉教授、国際グリーン購入ネットワーク会長、全国環境ビジネス企業連合会会長)

専門は材料科学、持続可能製品開発論、エコデザイン学。環境経営学会会長、LCA 日本フォーラム会長、「エコプロダクツ」展示会実行委員長、中国の33 の大学の客員教授などを歴任。著書に『残された時間』(2009)『1 秒の世界』(2008)『気候変動+2℃』(2006)『温暖化地獄』(2007)『みずものがたり』(2008)『いきものがたり』(2007)(以上、ダイヤモンド社)、『環境技術革新の最前線』(2003)『サスティナブル経済のビジョンと戦略』(以上、日科技連)など。
2.チェルノブイリとフクシマ――放射能汚染が未来の世代に及ぼす影響

綿貫 礼子
(サイエンスライター(専門は環境科学、平和研究、 薬学)、「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワーク代表)
吉田 由布子
(「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネット ワーク事務局長)
綿貫 礼子
専門分野は環境科学、平和研究、薬学。レイチェル・カーソンの生態学的自然観の影響を受け、生涯のテーマ「未来世代の生命とエコロジー思想」に取り組んでいる。著書に『未来世代への「戦争」が始まっているミナマタ・ベトナム・チェルノブイリ』共著( 岩波書店、2005)、『環境ホルモンとは何か―リプロダクティブ・ヘルスの視点から』共著(藤原書店、1998)『リプロダクティブ・ヘルスと環境』共著( 工作舎、1996)『大地は死んだ―ヒロシマ・ナガサキからチェルノブイリまで』(藤原書店、1991)『廃炉に向けて―女性にとって原発とは何か』(新評論、1987)など。
吉田 由布子
民間企業勤務のかたわら、労働運動や平和運動、脱原発の運動に携わる。1990 年の「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワークの創設より参加。1994-95年のロシア留学を経て、チェルノブイリの子ども健康研究に関するロシア語文献の調査を積極的に行ってきた。著書に『未来世代への「戦争」が始まっているミナマタ・ベトナム・チェルノブイリ』共著(岩波書店、2005)、『ピルの危険な話』共著(東京書籍、2000)など。
第2回  11月12日(土) 13:00〜16:00
3.科学技術の信頼回復は可能か

大塚 善樹
(東京都市大学教授)
専門は環境社会学。著書に『遺伝子組み換え作物―大論争・何が問題なのか』(明石書店、2001)、『なぜ遺伝子組み換え作物は開発されたのか―バイオテクノロジーの社会学』(明石書店、1999)など。
4.リスクを伝える――安全・安心の心理学

広田 すみれ
(東京都市大学准教授)
専門は社会心理学。著書に『リスクの誘惑』共著( 慶大出版会、2011)、『地震リスク評価とリスクコミュニケーション』共著(日本建築学会、2011)、『感情と思考の科学事典』共著(朝倉書店、2010)、『心理学が描くリスクの世界(改訂版)』共編著(慶大出版会、2006)など。
第3回  11月19日(土) 13:00〜16:00
5.原発震災と科学者

小沼 通二
(慶応大学名誉教授、東京都市大学名誉教授)
専門は物理学(素粒子論)・科学史・科学と社会。著書に、『改訂版 現代物理学』(放送大学教育振興会、1997)、J. ハート『環境問題の数理科学入門』(監訳、シュプリンガー・ジャパン、2010)、『坂田昌一コペンハーゲン日記』(編、NOE, 2011)など。
II.経済社会と暮らしの安心・安全
6.「自然・市場・理性」の三つの普遍主義を乗り越えて

川村 久美子
(東京都市大学教授)
専門は科学人類学。著書に『虚構の近代―科学人類学は警告する』翻訳解説(新評論、2008)、『地球文明の未来学』翻訳解説(新評論、2003)など。
第4回  11月26日(土) 13:00〜16:00
7.自由競争と安心・安全の両立策

大守 隆
(東京都市大学教授、内閣府政策参与、 APEC経済委員会議長)
著書に『ソーシャル・キャピタル−現代経済社会のガバナンスの基礎』共編著(東洋経済新報社、2004)、『介護の経済学』共著( 東洋経済新報社、1998) など。1999年と2000年の経済白書の担当課長。
8.プロボノ――新しい社会貢献・新しい働き方

嵯峨 生馬
(特定非営利活動法人サービスグラント代表理事)
日本における連帯経済実践家の第一人者。日本総合研究所を経て、NPO 法人「地域通貨アースデイマネー」、ならびにNPO法人「サービスグラント」を設立。著書に『プロボノ〜新しい社会貢献 新しい働き方』(勁草書房、2011 年)、『地域通貨』(NHK 生活人新書、2004 年)など。
III.暮らしの安心・安全は地域から
第5回  12月3日(土) 13:00〜16:00
9.環境革命の時代

涌井 史郎
(東京都市大学教授、中部大学客員教授、 東京農業大学客員教授、造園家)
多摩田園都市等の街並み作り、都市計画、そして国土庁水源地域対策アドバイザー等の活動を通じ、過疎中山間地域や水源地等の町起こしや村落の活性化対策等々、都市から過疎農山村に至る迄幅広く「景観十年、風景百年、風土千年」と唱え、人と自然の空間的共存を図る造園技術をベースに数多くの作品や計画に携わっている。
著書に『景観創造のデザインデベロップメント』(総合ユニコム)、『こころを読む―景観から見た日本のこころ』(NHK 出版)など。
10.サスティナブル・コミュニティとマネージメント

室田 昌子
(東京都市大学准教授)
専門は都市計画、コミュニティ再生。著書に、『ドイツの地域再生戦略 コミュニティ・マネージメント』(学芸出版社、2010)、『住民主体の都市計画』(学芸出版社、2009)、『密集市街地のまちづくり』(学芸出版社、2002)など。
第6回  12月10日(土) 13:00〜16:00
11.安心・安全な社会の実現に向けたiタウン構想
   ――都筑区を例とした「つづきiタウン構想」


史 中超
(東京都市大学教授)
著書に『建築・都市環境論』共著(鹿島出版会、2009)、『なんでも測定団が行く』共著(講談社、2004)、『GIS の基礎と応用』共著(電気学会、2001)など。
12.iタウン構想におけるノンストップ情報ネットワークの構築

政木 英一
(国際航業株式会社)
専門はGIS。著書に『ユビキタス技術 位置情報の活用と流通―ロボットサービスによる活用の変革』共著(オーム社,2010)、『シリーズGIS 2 GIS の技術』 共著(朝倉出版,2009)、『 地理空間情報活用推進基本法入門』 共著,(日本加除出版,2008)、『土木情報ガイドブック』 共著(建通新聞社,2005)など。
13.iタウン構想におけるノンストップ情報ネットワークの活用例

小川 紀一朗
(アジア航測株式会社)
専門は砂防学 。著書に『日本人はどのように国土をつくったか−地文学事始』共著(学芸出版社、2005)、『応用地学ノート』共著(共立出版、1996)、『土砂災害調査マニュアル』共著(鹿島出版会、1988)など。