複雑な科学的課題を解決するために、スパコンを使った大規模計算の重要性は年々高まっているが、それにはシステムの長期安定運用が必要不可欠である。スパコンのシステム運用では、小さな障害も大規模なシステム障害を引き起こす可能性があるため、障害発生時の迅速な復旧が重要とされている。現システムにおいては、障害発生時のシステム復旧までの時間は年々改善されているが、故障原因の特定までには至っておらず、システム上で計測されている環境ログデータ(CPUの冷却水温など)を活用したデータ分析への要求が高まっている。本研究では、環境ログデータを活用し、対話的に故障の原因を探索することができる視覚的分析システムを提案する。実験では、京コンピュータ上で計測されている環境ログデータを使って、CPU故障の原因を探索的に分析することによって提案システムの有効性を検証した。