大規模・複雑化が進む数値シミュレーションに対して、近年では、シミュレーション計算を行いながら、同時に可視化まで行うIn-situ可視化が注目されている。In-situ可視化では、分散環境下で計算される領域分割されたデータに対して、効率よく可視化計算を実行する必要がある。しかし、大規模分散非構造格子データを対象としたボリュームレンダリングでは、格子の計算順序の制約により、処理速度の著しい低下や、処理ノードあたりのメモリコストの大幅な増加が発生し、効率のよいIn-situ可視化が困難であった。このような問題に対して、本研究では、格子の計算順序の制約がない粒子ボリュームレンダリングを拡張し、画像重畳技術を使った並列粒子レンダリング技術を提案する。実験では、スパコン環境上に保存されている大規模分散非構造格子データに対して、提案技術を使って並列可視化処理を実行することによってその有効性を検証した。