Diary March 5th 2011 of Nepal Japan Project web site

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ゾウが目覚まし


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 朝は動物たちの鳴き声でスタートした。ぱおーん。熱を出していたため、僕は昨日の夜、みんなより少し遅れてタクシーでチトワンに到着しました。昨日の夜に到着した僕は周りの景色など見ることはできませんでしたが、朝日に輝く草原は朝霧に包まれておりとても幻想的でした。カトマンズではクラクションの音が当たり前だったが、自然の音にあふれているチトワンはとても静かで自分の心に響いてきました。というのはここまでで、朝ご飯を食べたら明日の活動の練習をし、今日のアクティビティ、地域団体の方とのディスカッションがスタートした。このディスカッションではCommunity Forest(≒自然保護団体), Woman Group(=女性団体), VDC(≒役所関係), Local Community(=市民団体)の代表者がさまざまな意見を出し合った。WWF(=世界自然基金)のグループの方はサイが亡くなったらしく残念ながら来られませんでした。サイが亡くなることはこのチトワンでは、大変な事のようです。

地域住民参加型ディスカッション

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ディスカッションの流れは、はじめに東京都市大学(以下TCU)の学生、ナショナルカレッジ(以下NC)の学生による、去年行ったチトワンにおける調査の結果を発表・解説をしました。地域の方は自分の地域という事あり、真剣な眼差しで聞いてくれました。その後4つのグループを作り、それぞれ各団体の人々が振り分けられディスカッションの準備が整った。このアクティビティはこのグループごとにディスカッションを行います。意見を聞くに当たりブレインストーミング(=自分の考えを単語に置き換え様々なつながりを見つけるための方法)を使い、考えを整理しました。さらに、それらの単語をグループ分けし、意見が出やすいようにしました。
現地団体の方、NC/TCUの学生から、さまざまな意見が飛び交い、僕のグループでは農業と環境に重点を置いてディスカッションをした。その中で、「私はチトワンの人間だが、もっとチトワンの観光地を増やすべきだ」や「農業に対する市民の印象が良くない。チトワンの大半はこれに依存しているのにこれはおかしい」など、とても興味深い考えが生まれました。


垣間見える男性優位社会

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また、女性の権利問題についてもかなり取り上げられた。女性の権利問題は日本とは比べ物にならないほど深刻であり、このディスカッションでも、女性の方々は積極的に参加できていなかった傾向が見られた。しかし、今回のディスカッションで見られた様々な問題点について各団体の人たちは多くのことを考えてくれたように思えた。さらにはコミュニティーを発展させることで地域が活性化し、地域が発展すれば国全体の経済の発展につながるのではないかという大きな見通しまでも意見として出た。今回のようなディスカッションをチトワン地域以外でも行う必要性や、貧富の差をなくすにはどのようにすべきか、といった課題が残されました。

夜のミーティング

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今日のディスカッションについて夜にNCのメンバーとTCUのメンバーとで話し合いが行われた。自分もしっかりと意見を出す事ができた。その中には観光業を主流とした発展がチトワン地域では望ましいという考えと、チトワンの収入が季節によって左右される観光業だけでは良くないという考えがでました。前者の考えの学生から、「それなら、このチトワンで他にどんな産業が出来るか考えよう」という意見が出ました。学校、工場など色んな産業を検討しましたがどれも難しそうでした。このような話し合いは、学校の授業では行われず、またNCの学生と出来たことに僕は感激しました。また、これらの問題は日本では全く考えられず、国外に出て初めて体験できる経験でした。今日のダイアリーはこの辺までとして、明日に備えて寝ます。