Diary March 7th 2011 of Nepal Japan Project web site

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日本のアイデンティティ

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 今日は朝からミーティング。夕べのアクティビティが長引いたために翌朝に持ち越されたのだ。朝食はサラミ、パン、ダルバーツ。朝から胃は快調、もはやネパール人なみ。朝食を食べてからすぐのミーティングだったが僕はすこぶる快調。僕のパートナーはどうやら夕べ遅くまで仲間と遊んでいたらしく、4時に寝たという。彼はミーティング中ものすごく眠そうだった。目が充血していた。たとえ夜間の停電があっても、僕らと同じ世代のネパールの大学生も同じように夜更かしをするのだ。
 本日のアクティビティはGovernmental School(向こうでは小学校と中学校が一緒)での環境教育だ。悪路を走るバスでの移動も慣れてきた。バスがスピードを落としたら踏ん張ればいいのだ。学校に到着し、校門をくぐるとたくさんの子供たちが寄ってきた。ここで一番衝撃、というかカルチャーショックだったのが、寄ってきた子供たちが「Give me a pen.」「Give me money.」と言ってきたことだ。ほとんどの小学生は英語が話せない。その中で一人だけ英語がわかる子供がいた。「どうしてペンやお金をあげなきゃいけないんだい?」と英語で尋ねると、「だっておにいさんたち写真撮ってるじゃん。お金もらったっていいでしょ」と答えた。僕はハッとした。なるほど確かに、ほとんどの日本人は彼らにカメラを向けている!!これが日本人なのか・・・と、少し自国のアイデンティティの在り方について考えさせられた。ちなみにこのGovernmental School の学費は無料です。しかし、それでも学校に来られない子供がいるというのも事実です。

子供達とのブレーンストーミング

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 School Activityは大変だった。このアクティビティでは最後に現地の子供 たちに感じた事、学んだ事について、みんなの前で発表してもらうのだが、そのことを話すと、とたんに中学生達は消極的になった。たぶん僕の担当した班だけだと思う。僕のパートナーが一生懸命説得すると、ようやくアクティビティに取りかかった。現地の中学生達と僕らの間で自己紹介を済ます。この時、飴を渡し、その包装紙の処理方法を観察する。僕らは注意深く、それでも気づかれないように包装紙をどうするのかを観察した。何人かは教室の窓からごみを捨て、何人かがポケットにしまった。その様子のメモをとる。その後チトワンにおける環境問題について中学生にブレーンストーミングをしてもらう。それらの問題がどのように関連しているのかを考えてもらった。


インタビューに発表に・・・

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その後、昼食。昼食はダルバーツがアルミに包まれた状態のお弁当。フォーク、スプーン、お箸などの道具はない。現地の人々と同じように手でつかんで食べるのだ。ここまでくれば現地で普通に暮らせるだろうと僕は思った。むしろそうしたい。
それから僕たちは小中学生と一緒に商店街にインタビューに出かけた。小中学生が商店街の大人たちにインタビューをする、その様子を僕たちは監督することを任された。幸い、僕の担当した地区の住民は優しく、いろんなことを僕らに教えてくれた。「洪水が起こるのは知っているから川沿いの木は伐らない」「意外と観光客はごみを捨てない、むしろ現地の人たちのほうが捨てているよ」といったことを聞いた。
しかし、違う住人に聞いてみると「観光客はごみを捨てるだけでなく、移動などでほこりを舞い上がらせる。」と言っていた。
意見を聞いた後は学校に戻ってまとめの時間だ。ナショナルカレッジ(以下NC)の力の入れようはすごく、発表者の学生に個別に喋る時の身振り方や、訴え方のレクチャーをしていた。この時、自分の無力さを知る。なぜなら、ほとんどNCの学生たちに負担をかけさせてしまったからだ。中学生達の話すネパール語を英語に翻訳してもらい、それをノートにメモしていく。しかし、僕ら東京都市大学の学生はその英語を聞き取れず、何度も聞き直してしまう。そのたびに申し訳なくて、申し訳なくて、「どうしてもっと英語を勉強しておかなかったのだろう」と思ってしまった。
そうした努力の結果、自分の班が一番いいプレゼンテーションをしたと思う。こうして大成功を収めてホテルに帰った。

英語への慣れ

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帰ってからすぐに今日のアクティビティについてのディスカッションを行った。今日は昨日よりうまくディスカッションできたと思う。若干の英語力の上達を感じつつ、NCとお互いの意見をぶつけ合った。どう表現していいかわからない文章をがんばって書き上げ、それを伝える。つたない英語が伝わるとものすごく気持ちよかった。
その日のディスカッションのプレゼンは皆うまくいっていた。NCの学生たちと交流していく中でだんだんとお互いが言わんとしていることを感じとれるようになっていたからだと思う。自分の母国語以外の言語でここまで議論できるのはなんだか気持ちよかった。
プレゼンでは、来年に向けての反省や提案を発表した。僕もできれば今日の反省を活かして来年も参加したい。